0994-42-7830
対応時間
月~金 9:00~18:00 土 10:00~16:00
定休日
日・祝日

離婚の慰謝料計算~ケースごとに解説~/藤尾法律事務所

鹿屋市・曽於市で法律相談をするなら|藤尾法律事務所 > 離婚 > 離婚の慰謝料計算~ケースごとに解説~

離婚の慰謝料計算~ケースごとに解説~

夫婦の財産は、通常どちらか一方の単独名義になっている場合が多くなっています。
そのため、離婚をするにあたって、財産の名義を有する配偶者から他方の配偶者へ財産を分与する必要があり、これを財産分与といいます。
この「財産分与」に、慰謝料的な要素を持たせる場合もありますが、そうでない場合には別途慰謝料を請求する必要がありますし、財産分与と慰謝料請求は一応別のものですので、しっかりと区別して把握するのが重要です。

 

離婚をするにあたって、慰謝料を請求する場面は主に2つの場面が考えられます。
それぞれの場面で、どのような要素によって慰謝料の額が決まってくるのかを見ていきます。

 

(ケース1)配偶者に対して慰謝料を請求する
まず、慰謝料の具体的な金額や計算方法について、法律上の定めがあるわけではありません。離婚の調停や裁判において具体的な慰謝料の額を決める場合であっても、様々な困難が伴います。そこで、結婚していた年数を一つの目安とした上で、離婚することになった経緯における相手方の責任の程度、相手方の生活水準、経済力などを総合的に考慮して実際の慰謝料の額を決めるという考え方が、実務ではとられています。
一般的には、結婚年数の多い方が離婚に伴う生活環境の変化による精神的な苦痛は大きいと考えられるため、慰謝料の額も高額になるといえます。

 

(ケース2)配偶者の浮気相手に慰謝料を請求する
そもそも配偶者の一方と浮気をした相手に対して慰謝料請求をすることは許されるのか、という問題があります。
この点については判例があり、浮気の相手に「故意又は過失がある限り、右配偶者を誘惑するなどして肉体関係を持つに至らせたかどうか、両名の関係が自然の愛情によって生じたかどうかにかかわらず、他方の配偶者の夫又は妻としての権利を侵害し、その行為は違法性を帯び、右他方の配偶者の被った精神上の苦痛を慰謝すべき義務がある」として、浮気相手に対する慰謝料請求は可能である旨判示しています(最判昭和54年3月30日民衆33巻2号303頁)。
もっとも、浮気が行われた時点で、婚姻関係が既に破綻していた場合には、浮気相手は、特段の事情がない限り、慰謝料を支払う義務を負いません(最判平成8年3月26日民集50巻4号993頁)。浮気相手の慰謝料支払義務は「他方配偶者の夫又は妻としての権利を侵害」したからこそ認められるため、既に婚姻関係が破綻している場合には、そのような権利侵害は起こり得ないからです。
浮気相手に対する慰謝料請求の額についても、明確な算定基準があるわけではなく、浮気相手の不貞行為の態様や、その他の事情を総合的に考慮して決定することになります。

 

この場合は慰謝料請求をすることは可能なのか、可能だとしてどの程度の額を請求することができるのか等、お困りの際はお気軽に当事務所までお越しください。

 

鹿児島県鹿屋市にある藤尾法律事務所は、鹿児島県鹿屋市・志布志市・垂水市・曾於市・霧島市・肝付町・大崎町・東串良町・錦江町・南大隅町、宮崎県都城市を中心に、離婚・相続・交通事故・借金問題などさまざまな法律問題に対応しております。
慰謝料にまつわるお悩みなどでお困りの方は、一人で抱え込む前に、まずは当事務所までご相談ください。

当事務所が提供する基礎知識

  • 事前認定と被害者請求

    ●事前認定と被害者請求■被害者請求とは自賠責保険を請求する手続は「加害者請求」と「被害者請求」に分けられます。加害者請求...

  • モラハラする夫(妻)と離...

    モラハラとは、モラル・ハラスメントの略称であり、言葉や態度によって嫌がらせをする精神的な暴力を指します。モラハラの典型例...

  • 物損事故

    ●物損事故車など、物について損害が生じた事故のことを物損事故といいます。物損事故には自賠責保険の適用がありませんので、任...

  • 不動産相続に必要な書類

    遺産分割協議が合意に至り、遺産分割協議書を作成した後は、各自が相続する相続財産の名義を変更する必要があります。不動産の場...

  • 養育費の取り決めを公正証...

    離婚協議において養育費を確定した場合には、公正証書にて養育費についての事項を記載しておくことをおすすめしています。養育費...

  • 不動産登記制度の見直し(...

    令和4年1月28日、「民法等の一部を改正する法律」が制定されたことにより、相続登記の義務化が明文化されることとなりました...

  • 慰謝料を請求できるケース

    婚姻生活において相手に与えられた精神的・肉体的苦痛を、金銭という形で表したもの。それが、離婚における「慰謝料」です。離婚...

  • 離婚の慰謝料計算~ケース...

    夫婦の財産は、通常どちらか一方の単独名義になっている場合が多くなっています。そのため、離婚をするにあたって、財産の名義を...

  • 未払いの養育費の時効につ...

    離婚の際には、親権者は非親権者に対し、子どもの養育費を請求することができます。親権をとれなかった非親権者であっても、子ど...

  • 自賠責保険と任意保険

    ●自賠責保険と任意保険自動車事故に備える保険は、必ず加入しなければならない自賠責保険と個人が任意的に加入する任意保険に分...

よく検索されるキーワード

ページトップへ